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2020年9月30日
vol.73「小さな命の輝き」ジョアンナ・リリス

自粛生活が始まってから、早くも6ヶ月近くが経ちました。
様々なイベントがなくなり、友人との会食なども制限され、
退屈な日々を送っている方も多いかと思います。
かくいう私も異常気象で猛暑日が続き、
さらにコロナの不安もあり、疲れる毎日でした。

そんなとき私を癒してくれたのは、小さな芋虫でした。

ある朝、一昨年購入したレモンの鉢植えに水やりをしていたところ、
幼い頃良く見かけたアゲハの幼虫を発見したのです。
小学生の時、山椒にたくさんいた
アゲハの幼虫を育てていた経験があるため、
とても懐かしい記憶が呼び起こされました。
幼虫が無事に育ち、さなぎへと変化し
羽化して蝶になり飛び立っていく姿は、
子供心にも感動を覚えたものです。
今回は幼虫を樹に残したまま大きくなるのを見守ろうと思いましたが、
いろいろ調べたところ、
幼虫の8割は他の虫に寄生され無事に成虫になれないことを知り、
自分で育てようと気持ちを改めました。

その幼虫はもう大きな緑色の終齢幼虫でしたが、
急いで保護しケースに入れ育て始めました。
寄生中の卵がついているかもしれない金柑の葉を綺麗に洗い、
餌としてあげたら気に入ってくれたようでした。

このアゲハは、その日から私の癒しになったのです。

コロナの感染が不安な外出先から帰った時に、
ケースの中のアゲハの幼虫を見ると
何とも言えない充足感と安堵感に満たされるのを感じました。
育てていたのは8月でしたので、
留守中は暑さで弱らないか心配でしたが、
(冷房は不自然なのでNG)
幼虫は日ごとにどんどん大きくなっていきます。

5cm足らずの芋虫ですが、
硬い葉っぱをシャリシャリと無心に食べている 姿は愛らしく、
小さいながらも一生懸命生きている姿はなんて尊いんでしょうか。

そのアゲハは順調にさなぎになり、
ある雨の夜、羽化してしばらく休んだあと、
ふらふらしながらも無事に暗い中飛び立っていきました。
アゲハの姿が見えなくなるまで見届けながら、
感無量になりました。

大人になると虫に嫌悪感を抱く方も多く、
すぐに殺してしまうこともあるかと思います。
しかし彼らは人間よりもずっと弱い存在で、
簡単なことで命を落としてしまいます。

コロナが流行り始めてからは、
感染した方を排除するような風潮も見られています。
でも感染した方々は弱者で、
しかも重症化する可能性がゼロではなく、
苦しんでいる方々です。

ひとりひとりがもっと命の輝きを感じ、
弱いものに対する労りの気持ちを少しでも持ってくれたら、
コロナの時代に光が差すような気がします。

外出する機会も減り、様々なペットを飼われる方が増えているようです。
しかし、途中で捨てたりされる方も少なからずいるようで、
悲しい気持ちになります。
どんな小さな生き物も一生懸命生きています。
縁があって迎え入れたペットは、
家族として最後まで大切に育ててあげることを
心から願っています。