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2019年4月2日
vol.55「天王星という惑星」ステラ・ボンボヤージュ

西洋占星術の世界では大きな話題であったが、
今月上旬に約7年ぶりに「天王星」が
牡羊座から牡牛座へと星座を移動した。

天王星は1781年にイギリスの天文学者である
ウィリアム・ハーシェルによって発見された、
肉眼では見えない遠く離れた天体である。

天王星の公転周期は、
個人差はあれど人間の寿命と似たような84年間であり、
ひとつの星座に約7年間ずつ滞在する。
10年ひと昔というように、
7年ではあるがひと時代の象徴や背景を
十分に映しだす惑星でもある。

今回のエッセイで天王星をテーマにした理由は、
星座を移動したタイミングももちろんあるが、
個人的に10惑星の中で最も好きな星だからである。

なぜ好きか…
まず、天体との衝突によって横倒しになったまま
自転を続けているというユーモラスな点―
天王星は「ハプニング」「異質」を象徴する惑星だが、
この事実だけでも見事にそのことを表していると言える。

そして「改革」の星と呼ばれるように、
とにかく未来に向かって進化し続けている点も
魅力的である。

しきたりを大事にする土星が
「伝統を守る」保守的な働きをするとすれば、
天王星は賛否はあれど「伝統を打ち破る」
まさに改革的な働きをする。
歴史の重み、お決まりの儀式、安定路線、アナログ、世襲…
天王星から見たらきっとおそろしく退屈で価値のないものであろう。

「変化」という楔を打ち込むのが役目かのように、
エキセントリックな動向を仕掛けて物議を醸しだしたり、
跡形もなくぶち壊したりもする。
そうした意味では、何をするか分からない恐怖からか
マレフィック(凶星)扱いされ警戒されている天体でもある。

それでも「型にはまらない自由さ」「斬新なアイデア力」を私たちに授け、
人類を進化させてきたカッコよくて重要な星でもある。

そんな「ちょいワル」星になぜか惹かれずにはいられない。