この原稿を執筆している10/15現在、紫金山(ツーチンシャン)・アトラス彗星の出現が話題になっています(掲載されるころにはもう観測は難しいかもしれません)。
2023年の1月に発見された彗星ということですから、まだとても新しいですね。
ネットやSNSにはたくさんの美しい写真が掲載され、見ているだけでもワクワクしてきます。
彗星は「汚れた雪だるま」と例えられることもあるくらい、ほとんどが氷でできているため、太陽に近づいてくるとそれが溶けてあの独特のコマ(彗星の本体を包む光)と尾が観測されます。
古い時代には出現を予測することが難しく、突然天空に現れてまた去っていくその姿は、凶兆と捉えられることが多かったようです。
日食や月食などと同様、天空で想定外の動きがあったり普段とちがう様子であることに対して、古代の人々は不安と恐れを抱いたのでしょうね。

もちろん現代では、美しい天体ショーとして人気です。とはいえ珍しい現象ではありますから、彗星が現れるのは占星術的にも「大きな時代の切り替わり」の兆しと読むのが妥当かもしれません。
2020年末のグレート・コンジャンクションから始まり、ここ数年続く大きな惑星の移動なども加味すると、やはりこれからは今までとはまったくちがう価値観、世の中の在り方が生まれてくるのでしょう。
それを恐れることなく、新しい世界の扉を開くことができる人にとって、きっと今回の彗星の出現は大いなる吉兆となるにちがいありません。
