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2005年4月20日
vol.25「臨終吉日」

「占い」という仕事をしていると、必ず訊かれる質問があります。

例えば「私は、いくつまで生きますか」なんていうのがこれです。
言い換えれば「何歳で死にますか」、ということです。

ただし、占いの鉄則の中には「命運はこれを占わず」がありますので、
答えは「そういうことはわかりませんね」なのです。
人間の寿命は宇宙的な大自然の法則によって決定されるので、
占い師はそういう神々の領域には足を踏み込まないことになっているのです。

要するに人間というものは、何歳まで生きたかではなく、何歳までどう生きたかが問題なのです。
同じ80歳まで生きたとしても、惰眠をむさぼるような人生を送ったのか、
きわめて充実した人生を送ったのかで個人の生命の価値は大いに違うと私は考えます。

個人の生命価値というのは、自分自身が持っている個人固有の価値観のこと。
ですから、名誉や地位や出世や勲章などは、欲しいと思っている人には価値がありますが、
興味のない人間には無価値なのです。
人間は自分の価値観で生きればそれでいいのではないでしょうか。

人間には、生命エネルギーによる活動領域が、ほぼ決定されているようで、
積極的に生きようとしない人に周囲がなまじ「頑張れ」などというのは、大きな迷惑なのだそうです。
人間は頑張りたい時には頑張りますし、頑張りたくない時には頑張らない生き物です。

ただ、不平等極まりない人間の生まれ合わせに対して、唯一、誰にも平等な時間というものの使い方で
人生の行く末にかなりの差異が出てくるのは自明の理でしょう。

人間は完璧な生命体ではありません。
たまには時間の使い方が不明確になったり、未来が不安になったりすることもあるでしょう。
そういうときには遠慮なく相談に来てください。

ただ、私の「占い」は、心理カウンセリングが基礎であり、本質的に「自立の援助」ですから、
占いに依存はさせませんし、依存してもらっては困ります。
あくまでも、自分の足で大地を踏みしめるためのきっかけを一緒に探す作業です。

残念ながら今日の科学をもってしても、「不老不死」はありません。
誰もがいつかは、三途の川を渡るのです。

まあ、私は生来の呑気者ですから、臨終を迎えるその日が、
ぜひとも自分自身にとって人生充実の吉日であるような生き方をしたいと願っている次第です。