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2001年7月11日
vol.07「気働きができるか、できないか」

今時の若い人にとって「気を利かす」だの「気働き」などという言葉は、もはや「死語」でしょう。

若い人達ばかりを責められません。
そう言う、情操教育、社会教育、家庭教育、学校教育をきちんとしてこなかったのですから。
責任の多くは、残念ながら「大人」にあるのです。

すなわち、この国では、ちょっとした社会的な「親切行為」、すなわち「気働き」などすれば、
そうした善意の本人が損をするという状態に陥っています。

かなり前に、パリに行った時、パリジャンと呼ばれる人達は、
およそ「粋」とは程遠い、自己中心主義者が多いことに驚かされましたが、
今や、日本人がそっくりそのままパリジャン気質です。東京も田舎臭くなったものです。

「粋」とか「洒脱」というのは、ブランド・ファッションに身を包むことではありません。
狭い路地で対向者と肩が触れないように綺麗に身を入れ替えたり、
電車の座席を身ぎれいに詰めて座ったりすることです。
これを「都会的」というのです。

破れジーンズで大股を広げてだらしなく座っているようなのは、
もう、なにをかいわんや、なのです。
最近の日本人の民度はかなり地に落ちているのではないでしょうか。

まあ、もう、日本という国の存在意義すらはっきりしなくなってきている現状を考えると、
仕方がないと諦めざるを得ないのかもしれませんが…。
誰も責任をとらない「亡国官僚制度」が、大手を振ってまかり通る国の未来は暗澹たるものです。

ただ、私個人に限っては、幸せの核心部には、
「気働き」があるのではないかと信じ込んでいるものですから、
時代錯誤な「気づかい行為」を続けて行こうと思っています。
おせっかいにならない程度に程好く気働きすることは、
良質な幸せを手に入れる秘訣ではないでしょうか。

人間はいつまでも生きる生命体ではありません。
いつかは永眠するのです。
また、老後はイヤでも人様のご厄介になるのです。

日々の生き方に「気働き」があれば、
きっと周囲から愛され、大切に世話もしてもらえるお年寄りになれるでしょう。
でも、自分自身が他人に対して「気働き」もせす、
やりたい放題で大股開きをしてきたのだとすれば、
淋しい晩年が待っているに決まっています。
因果応報とはこのことです。

「気働き」をするのに、大きなエネルギーは要りません。
ただ「粋な人生を送りたい」と思えば、我知らず「気働き」ができるようになるのです。

現代の政治家、官僚、財界人、教育者、宗教家、文化人などと呼ばれる人達から学ぶものは、
もう、それほど多くありません。
彼らはほとんど他者に対して攻撃的、批判的であっても、気働きなどしないからです。
こんな時代では「立身出世」も、うたかたの夢。

もし、あなたが本当に、幸せな気持ちになりたければ、
せめて、目に入る範囲に居る人たちに、「気働き」してさしあげてください。